なぜ私はインデックス投資を主軸にしないのか|新NISAで改めて考える分散の意味

世間では新NISAやiDeCoといった投資制度の活用を叫ぶ声が増えています。
その理由は明白で、少子高齢化が進んだことによって、老後の生活を年金制度という一本足打法に頼ることが難しくなってきたからです。
政府としても、自助による資産形成の必要性を強く意識しているように見えます。

そこでいま一度立ち止まって考えたいのは、初心者が新NISAを始めるときによく言われる「まずは投資信託から始めるべき」という定番の教えです。これは証券会社や経済評論家がこぞって初心者向けとして提示する語り口で、あたかもインデックス投資をしておけば安心に近づけるかのような印象を与えることがあります。

しかし、私は新NISAを始める際、あえてインデックス投資に頼らず、個別株をメインに保有することを決めました。
これはただの逆張りではありません。世間一般で広く推奨されているインデックス投資の考え方に対して、少し距離を置いて見る理由が、自分の中にあったからです。

オルカンやS&P500のようなインデックス投信への積立投資は、確かに初心者にも理解しやすく、効率的に分散投資を行いやすい、非常に分かりやすい手法です。
ですが、そうやって時間も銘柄も分散して投資する意義を本当に理解できている初心者は、どれだけいるでしょうか。実際には、深く仕組みを考える前に「それが比較的失敗しにくいと聞いたから」という理由で、この手法を選んでいる方も少なくないのではないかと思います。

私は、仕組みや原理を自分の言葉で説明できない投資は、値動きが苦しくなったときに握り続けられないと思っています。
なぜその銘柄や指数にお金を投入するのか。どのような仕組みで利益が生み出され、どのような形で還元されているのか。さらに、リスクが実際に発生したときにどう対処するのか。
こうした点を一貫して自分の言葉で説明できないなら、その投資に付随するリスクを最後まで負いきれなくなるのではないかと思うからです。

私が好きな作品であるジョジョの奇妙な冒険第7部で「納得は全てに優先する」という名言があります。これはまさにその通りで、自分が納得した上で行動したなら、その行動が起こす結果についても、成功であれ失敗であれ、納得して受け入れることができると思っています。

これは投資についても同じことが言えると思っていて、投資する明確な理由を説明できないまま含み益だけを見ている状態の人より、どうしてその利益が生まれたのかを言語化できる人の方が、投資家としての理解度が深く、有事の際により適切な対応が取れると思うのです。
私はそのように、自分の頭で考え、納得して保有できる投資家になることを目指して、投資を始めました。あえて個別株を投資対象に選んだのも「その方が発生した結果に納得できるから」です。

もちろん、最初からすべてを理解した上で投資を始めるべきだと言いたいわけではありません。
「よく分からないけど、まずは始めてみた」という人がいるのも自然なことだと思います。誰でも最初は初心者です。
ただ、長いあいだそのままの状態で楽観的に投資を続けていると、知らないうちに大きなリスクを抱えることになる。その落とし穴は、誰もが意識しておくべきではないかと私は考えています。

みなさんもぜひ、「なぜやるのか」「どのようにやるのか」「納得はしているか」の三点を意識して、投資と向き合ってみてください。
それだけでも、相場や資産形成の見え方が少し変わってくるかもしれません。
せっかくの一度きりの人生です。自分で納得できる選択を積み重ねながら、後悔の少ない投資を続けていきたいものです。

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