うずき流相場訓|投資を続ける中で生まれた自作格言集

「買い米を一度に買うは無分別。二度に買うべし、二度に売るべし」
こんな格言をみなさんはご存知でしょうか。
江戸時代の相場哲学書である牛田権三郎の『三猿金泉秘録(さんえんきんせんひろく)』に記された格言だそうです。

この格言は「一度に全額を張るな。まず一回、流れを見てもう一回取引しなさい」という考え方で、現代でいう打診買い・分割売買にかなり近い手法です。
「相場がどちらに動いても後悔を減らしやすい」やり方として紹介されていて、上がっても「半分買っておいてよかった」、下がっても「残りを安く買える」と考えやすい、メンタル管理のテクニックでもあります。

この格言を知った私は面白いと思い、自分なりの投資哲学も格言として表してみたくなりました。
その考え方が合っているかどうかは、将来の自分が見たときに、答え合わせできるはずです。
それでは、これから順番に「うずき流格言」を紹介していきますので、少々お付き合いください。

下げても握るは一時の損、恐れて捨てるは一生の損

株価が下がると、不安になって手放したくなる。
でも、損するかもしれないというその場の恐怖だけで売ってしまうと、本来受け取れたはずの成長や配当まで手放すことになりかねない。
目先の含み損はつらいけれど、怖さだけで未来を切ってしまうほうが、あとから大きな後悔につながることもある。

知らぬ隣人、頼るに能わず

インターネットやメディアには、強い言葉や自信たっぷりの意見がたくさんある。
でも、その人が何を見て、どこまで調べて、その意見にたどり着いたのかまでは分からない。
自分のお金を使う以上、最後に頼るべきなのは、他人の熱量ではなく自分の納得だ。

急くは損、待つは損なく、見るは得、寝ればえびすのご加護ありけり

焦って動くと、だいたいろくなことにならない。
逆に、待つことは何もしていないようでいて、実は大きな意味がある。
相場をよく見て、流れを確かめて、判断が難しい日は無理に動かず休む。
それも立派な投資の一部だ。

戸惑うは躊躇うよりも悪手なり

慎重に迷うこと自体は、悪いことではない。
でも、相場に振り回されて不安や恐怖に駆られると、判断はどんどん鈍っていく。
大事なのは、迷わないことではなく、迷っているときでも自分の軸を見失わないことだ。

下げて買え、上げて焦るな、持ちて待て

下がると怖くなり、上がると今度は売るべきかどうかで焦ってしまう。
でも、本当に良いと感じる銘柄なら、下げたときに拾い、上げても慌てず、そのまま持って待つ姿勢が大事になる。
相場に気持ちを振り回されず、時間を味方につけるための言葉。

優は夢、良は標、可は道にして、不可は敗け

毎回完璧な売買ができたら理想だけれど、現実はそんなにうまくいかない。
だからこそ、いつも100点を狙うより、しっかり合格点を取れる判断を積み重ねるほうが大切だ。
理想は持ちつつも、大きな失敗だけは避ける。
それが長く続けるための現実的なやり方になる。

松を望み、竹を刈らんと梅を食む、これぞ正しく人の常なり

人は最初、大きな理想を思い描く。
でも途中で少し現実的になって、最後には目の前の小さな利益や安心を取ってしまいがちだ。
投資でも、長く持とうとしていたのに、少し上がっただけで売りたくなることはよくある。
それは特別に意志が弱いからではなく、人として自然なことだ。


相場では知識や技術も大事だけれど、それ以上に自分の心の動きと向き合う場面が多くあります。
だから私は、自分が感じた迷いや欲や反省を、このように格言として残しておこうと思います。
みなさんも自分なりの言葉をひとつ持って、相場に向き合ってみてください。
そうすればきっと、今までよりも少しだけ自信を持って動けるはずです。

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