老後資金づくりのためにiDeCoを始めたのですが、初月の掛金が想定より少なく反映されており、妙だなと思って調べました。
すると、iDeCoには初回手数料が2,829円かかり、私が加入した条件ではさらに毎月171円の手数料も発生すると分かって、正直かなり驚きました。
iDeCoは節税メリットが大きい制度として知られていますが、実際にはコストや資金拘束もあるため、メリットだけを見て判断するのは危険だと感じました。
そこで今回は、iDeCoと新NISAの違いを整理しながら、どのように使い分けるのが現実的なのかを考えてみます。
iDeCoについて
メリット
iDeCoの最大の強みは、やはり節税メリットの大きさです。
まず、掛金は全額が所得控除の対象になります。
そのため、所得税や住民税の負担を軽くしながら老後資金を積み立てることができます。
さらに、運用中に得た利益も非課税で再投資されます。
通常の課税口座であれば、運用益には税金がかかりますが、iDeCoではその分をそのまま積み上げていけます。
加えて、受け取る際にも退職所得控除や公的年金等控除の対象となる場合があり、入口・運用中・出口のそれぞれで税優遇があるのが特徴です。
この「節税の強さ」は、新NISAにはないiDeCo独自の魅力です。
デメリット
一方で、iDeCoには見落としやすい弱点もあります。
まず、加入時には2,829円の初回手数料がかかります。
また、加入者は掛金納付の都度105円の手数料を負担し、加えて運営管理機関や事務委託先金融機関の手数料もかかります。私が加入した条件では、毎月の手数料は171円でした。
つまり、初月は合わせてちょうど3000円の手数料が掛金から引かれたことになります。
毎月の積立額が大きい人なら、この負担は相対的に小さく見えるかもしれません。
しかし、積立額がそこまで大きくない場合は、手数料の存在が意外と重く感じられます。
さらに、iDeCoは原則として60歳まで引き出せません。
これは老後資金を確実に積み立てるという意味ではメリットですが、急にお金が必要になったときに使えないというデメリットでもあります。
私自身、iDeCoの節税メリットだけを見ていたときは非常に魅力的に感じていました。
ですが、実際に手数料が引かれ、原則60歳まで引き出せないと分かると「思っていたより気軽な制度ではないな」と感じました。
新NISAについて
メリット
iDeCoと比較した新NISAの魅力は、その自由度の高さにあります。
2024年からの新NISAでは、つみたて投資枠と成長投資枠の併用が可能になり、年間では合計360万円、生涯では1,800万円まで非課税で投資できます。非課税保有期間も無期限です。
また、NISAはiDeCoと違って、必要になれば売却して現金化できます。
資金が完全に固定されないため、生活防衛資金や将来の支出予定を考えながら使いやすい制度です。
さらに、つみたて投資枠の対象商品は、購入時手数料や口座管理料がゼロであることが要件とされています。
総じて制度として始めやすく、初心者が最初の一歩を踏み出すには向いていると感じます。
デメリット
ただし、新NISAにも弱点はあります。
最も大きいのは、iDeCoのような掛金の所得控除がないことです。
そのため、節税効果だけを比べると、iDeCoの方が強い場面があります。
また、いつでも売却できるという自由度は、裏を返せば「老後資金として強制的に残しにくい」ということでもあります。
新NISAは途中で使おうと思えば使えてしまうため、老後資金を確実に積み立てる仕組みとしては、iDeCoの方が強制力があります。
どう使い分けるか
では、iDeCoと新NISAはどう使い分けるべきなのでしょうか。
まず、初心者や資金余力が小さい人には、新NISAを優先するのが現実的でしょう。
理由はシンプルで、使い勝手がよく、途中で現金化もでき、制度として理解しやすいからです。
一方で、所得控除の恩恵をしっかり受けられる人には、iDeCoも有力です。
とくに税負担がそれなりにある人ほど、節税効果の意味は大きくなります。
さらに、資金に余裕がある人には、新NISAを土台にしつつiDeCoを併用するという考え方も有効です。
自由度の高い新NISAと、節税に強いiDeCoは、競合する制度というより、役割の違う制度として組み合わせる方がしっくりきます。
まとめ
iDeCoは、節税という面ではとても優れた制度です。
ただし、実際には初回手数料や毎月の口座管理コストがかかり、原則60歳まで引き出せないという制約もあります。
一方、新NISAは自由度が高く、まず始めやすい制度です。
その代わり、iDeCoのような所得控除はありません。
迷った場合には、
- 使いやすさを重視するなら新NISA
- 節税メリットを重視するならiDeCo
- 余裕があるなら併用
という考え方で整理すると分かりやすいと思います。
結局のところ、どちらが上というよりも、
必要手数料・資金拘束・節税メリットを理解したうえで、自分に合った順番やタイミングで使うことが大切だと思います。
私自身、今回iDeCoの手数料を身をもって知り、大きなショックを受けました。
ですが、そのおかげで制度をより現実的に見られるようになりました。
これから始める人は、制度のメリットだけでなく、必要なコストや使い勝手まで含めて判断することをおすすめします。
iDeCoや新NISAについては、積立や投資方針に関する記事を書いています。
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